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フォーラム
12月フォーラム(第351回)円安と日本の経済成長
開催日時 | 2022年12月14日(水) 15:30~16:30 |
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講師 | 堀井 亮 大阪大学 社会経済研究所 政策研究部門 教授 |
配信対象 | 千里ライフサイエンスクラブ会員(年会費2,000円) |
講演要旨
今年の10月21日に円・ドル相場は一時1ドル151円になりました。1990年以来の歴史的円安です。円安というのは、日本円の価値が、ドルに対して下がってきているということです。どうして円の価値が下がっているのでしょうか。
ニュースでは、アメリカの利上げ(中央銀行が利子を上げること)によって、ドル預金の魅力が高まり、円を売って、ドルを買う人が多いと説明しています。確かに、円を売る人が多ければ、円は値下がりし、円安になります。しかし、世界の中で見れば、日本円だけが特に値下がりしています。その理由は、日本の経済成長が今一つだからです。日本経済に魅力がなければ、海外の人も安心して円を買ってくれません。
経済成長がこのまま停滞すれば、日本は先進国から転落して、発展途上国になってしまうかもしれません。そうなれば、海外から輸入している物や海外旅行などは、日本人には高すぎて手が届かないものになってしまいます。
経済成長を取り戻し、先進国として成長していくにはどうすればよいでしょうか。今回の講演では日本が経済成長を取り戻すために必要なことは何か、最近の研究から紹介します。